通販の返品特約等のクーリングオフ表示規制

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Q:通信販売(ネット,カタログ雑誌,テレビショッピング,オークション等)にクーリング・オフ制度はあるか? 行政の規制は?

 
A:販売にかかる表示事項の有無,その内容,表示方法について行政規制がある。 その表示規制条件が満たされていない場合,原則として,業者の 「返品交換不可」は無効,クーリングオフが可能,満たされている場合には,返品交換の可否は業者のサービス次第になる。

通信販売のクーリングオフ返品特約等の表示規制

はっきり,明確に,分かりやすいかどうかは,人の主観による部分があるから,,

返品特約の表示にかかる規制について,特定商取引に関する法律施行規則第9条及び第16条の2及び行政が定めるガイドラインに「最低限の表示方法」が明示してある。

無償で返品できるか,できないのか,それらにはどんな条件を設定するのか,消費者の「わかりやすさ」を客観的に明文化している。

 
 特定商取引に関する法律施行規則第九条  
 
法第十一条 本文の規定により通信販売をする場合の商品若しくは権利の販売条件又は役務の提供条件について広告をするときは次に定めるところにより表示しなければならない。
 
一  商品の送料を表示するときは,金額をもつて表示すること。
 
二  商品の引渡時期若しくは権利の移転時期又は役務の提供時期は期間又は期限をもつて表示すること。
 
三  商品若しくは指定権利の売買契約の申込みの撤回又は売買契約の解除に関する事項(法第十五条の二第一項 ただし書に規定する特約がある場合には,その内容を含む。)については,「顧客にとつて見やすい箇所において明瞭に判読できるように表示する方法その他顧客にとつて容易に認識することができるよう表示すること。」
 
同規則第十六条の二  法第十五条の二第一項 ただし書の主務省令で定める方法は,顧客の電子計算機の映像面に表示される顧客が商品又は指定権利の売買契約の申込みとなる電子計算機の操作を行うための表示において,「顧客にとつて見やすい箇所に明瞭に判読できるように表示する方法その他顧客にとつて容易に認識することができるよう表示する方法」とする。
とある。
 
そこで,

「顧客にとって見やすい箇所において明瞭に判読できるように表示する方法その他顧客にとって容易に認識することができるよう表示すること。」について,具体的にはどのようにガイドラインで定められているのか確認してみましょう。

(※このガイドラインを満たしていない場合には,行政指導,行政処分の対象になる可能性がある。)

1 広告,ネット,オークション,通販カタログ等の全てに共通して定められている事項

(1) 返品特約の表示方法
 
① 極めて小さな文字を使用しないこと
 
② 消費者が認識しやすい表示箇所にすること
 
 
(2)返品特約以外との事項に対する区別がはっきりしていること
 
① 「返品に関する事項」等のタイトルを,他の事項と区分した上で,その区分内に「返品特約についての表示」がなされていること。
 
 
(3)「返品の可否」・「返品の条件」・「返品に係る送料負担の有無」といった重要事項は,
 
① 商品の価格や申込先の電話番号等,消費者が必ず確認すると考えられる事項が表示されている箇所に近接して表示すること
 
② 商品の価格等と同じ文字の大きさとすること
 
③ 色文字・太文字を用いること
 
④ 返品特約における他の事項(返金方法等)よりも大きな文字とすること
 
 
(4)全ての商品に適用される共通のルールについて表示したページ等の活用
 
① 全商品に共通する「利用ガイド」等のページにおいて一括して返品特約を表示することが望ましい。
 

2 購入した後,故障していたり,腐っていたり,使用できる商品若しくはサービスの価値が著しく低下し又は使用できない場合の業者の責任(以下,「瑕疵担保責任」という。)の特約について

 
①販売業者が,瑕疵のない商品を販売した場合における返品特約であるのか,商品に瑕疵がある場合の販売業者の瑕疵担保責任についての特約であるのかを明確にする必要がある。
 
 仮に両者の区別がつかない表示がなされた場合は,法の趣旨からみた広告内容の解釈としては,商品に瑕疵がない状態における返品特約についてのみ規定したものと民事上も解され,商品に瑕疵がある場合の販売業者の瑕疵担保責任については,民法若しくは当該個別業法の原則によると解される。